2012年12月9日日曜日

ゲベルツはゆるい気持ちにさせる

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あ、
「そういえば...。」
思い出しちゃったので聞いてみた。

「このまえテストあったよね。結果は?返ってきた?」
「う。いきなりですね。」
「あ、いやー思い出したからさ。で、返ってきたの?」
「うん。まあ文系的な点数ですな。」

「数学は?」と聞いてみたら、「言いたくない。次がんばる。」ということだったので、ま、いいか。
「じゃあ国語は?」と聞いてみたら「平均点は超えたよ。」ふーん。
「どんくらい超えたの?」「だから。平均点は超えたよ。」ということだった。ふーん。
「英語は?」と聞いてみたら「まだ。」らしい。

ま、いっかー。

中学入学当時は、この先この子も勉強が上手になって高い偏差値の大学へ入学、なんてこともちょぴっとくらいは思わないではなかったけど、もうそういうこともあるまいのう。成績的にもだけど、偏差値とかって彼女自身の視野の中には入っていないしなー。....入ってないのか、他に大事なことがあるでしょ的はスタイルを理由にしているのか、はてさて。

「うちの学校ってさ、大学ってよりまず何になりたいかってことをいちばんに考えなさいっていう空気があるんだよ。それはもうあきらかに。先生がはっきりとは言うわけじゃないんだけど、友達や先輩の話を聞いてたらそれははっきりとあるんだよね。私はそういうのって大事だと思う。まず自分がどうなりたいかがあって大学があるわけでしょ。それがはっきりしていれば、もし大学に落ちたりしても大丈夫だと思う。」
 
先日の保護者会でも、同じようなことを先生方が言ってた。
学校の、ずっと続いている姿勢なのだと思う。(時勢に合っているのかどうかは分らない。)

「でもあんたの学校の先生は、生徒とか、生徒がどの大学に行くかってあんまり興味なさそうだよね。」
「ああ、そうかも。どっちかっていうと、どのように世の中の役に立つかっていうのを考えてるかもね。」

ミッション系の宗教色こい学校でもある。
ちょっと前の個人面談でも文型理系の選択の話もあったはずなのに、娘が将来希望する方面の話になっても特に意見されることも無く、語学の話で盛り上がった(←語学オタクの先生らしい)、らしい。
そういう学校の雰囲気や方針が、世の中の流れに合致するのか、
それともこの先取り残されて小さくなっていくのか、それは分らないけれども。


母が入学当時娘へ抱いていた、淡い偏差値的な期待はもうない。(逆に、少しはあったのだ。)
今は、いい大学を出て大きな企業へ就職してその先に本人が望む生活が待っているとは限らないと、自分やまわりの大人を見ても思っている(ただし、一般的にいい大学っていうのは、本人の選択の幅を広げたり人脈作りの助けになると思う)。それより以前に就職難といわれる時代だから(数年後はわからないけど)、希望するところでお仕事できるとは限らない。

本人とって将来の方向性が決まっていれば、おのずとこれからの選択も明確になってくるのかもしれない。 中高一貫へ入れたのはこういう考える時間を持ってもらいたかった、という理由もある。
日本でもどっかよその国でも、ちゃんとどうにかひとりででも生きていけるだけの力を持つってことが大事なのかなー、と、入学して4年たっている今は思うようになっている。

彼女が言うように、手段としての語学力と自己表現能力を磨くってのは土台として必要なのかもしれない。その上に技術とか技能とか専門知識とかを築いていくっていうストーリー...(らしい)。
 
食事中、いきなりそんな話になったりして。
母はワイン(今日はゲベルツ)を飲んで気持ちも緩んでいいたので、
数学の点数言いたくない、と聞いてもま、いっか、と思ったのでした。

+++
中学受験時、小6の夏以降、得意だった国語の点数が落ち込んだ時、心配する母をよそ目に、
「記述をちゃんと習いだしたのは最近だから仕方ない。もうすぐ上がるよ。」と一見平気な顔をしていた娘を思い出す(娘の予言どおり最後は上がりました、それも高く)。母はもう、どきどきもんでしたが。
めっちゃ心配性でもあり大丈夫だよという前向きさも持っている、でも部屋は汚いのは相変わらずでよくモノを探していて食べ物に関しては容赦ない...そんな娘のアンバランスさがおもしろい。

「早く大学生になりたいなあ。」
「あのね、今の積み重ねがあって、初めて未来があるんじゃ。」
「言われなくてもわかっとるわっ、そんなこと!」

しかしな。先ばかりみて、大人になり急ぐなよ。



6 件のコメント:

  1. スケルツオ2012年12月9日 18:55

    こんなに強い信念を持っているんだから、前に進むしかないでしょう。
    aniaさんにとっては未知の分野で心配は尽きないでしょうけど・・・
    聡明なお嬢さんだからきっと大丈夫。
    信じてあげましょう♪

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    1. スケルツオさま。

      娘は言うことは、一人前なんですけど、
      じゃあコツコツやるかっていうとそうでもなくて、
      やっぱり寝てばっかりだったり、です。
      意外と歯がゆいです。

      「時間てのはいつのまにか砂みたいにこぼれてくもんなんだよ。
      寝てばっかりいないで、まず、やるべきことをやりなよ。」
      と、怒鳴ったばっかりです。

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  2. 会話のやりとりが我が家と一緒でびっくり!
    でも、お嬢さんはしっかりとしたものを持っていて、頼もしいですね。
    うちの子は将来のことなど考えていないようですが、意外とこの子達世代は
    たくましく生きていくのではないかと、最近は思います。

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    1. ricoさま

      >会話のやりとりが我が家と一緒でびっくり!
      テストのあたりでしょうか...
      もう、点数も聞かなくなってます。

      >意外とこの子達世代は
      >たくましく生きていくのではないかと、最近は思います。
      私もそんな気がしてます。
      子供たちなりに、世の中泳いでいけそうな気がしてます。

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  3. あぁ…そういう学校でしょうね。
    私のいたところも、とりあえず勉強してなるべく「よい」大学に行こう的な流れを押しとどめて、「何のために大学に行くのですか」と考えさせるような学校でしたけど。似てますね。

    > 母はワイン(今日はゲベルツ)を飲んで気持ちも緩んでいいたので、
    > 数学の点数言いたくない、と聞いてもま、いっか、と思ったのでした。
    はは。
    うちも、こじろうから「ショックは一度で済ませたほうがいいよ」と、まだ教えてもらってません(o_o;;


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    1. アンダンテさま

      学校の先生方、地味目です。
      学校の中は時間がゆっくりしてるのか、外界と流れが違いそうです...。

      >「ショックは一度で済ませたほうがいいよ」
      いやいや。
      ショックは小出しにしたほうが、いい気がしますよ、こじろうくん。
      一度で済ませると、怒り溜まって爆発ってことにもなりかねませんが、
      小出しにしてると最後のほうは、もうあきらめの境地、
      もしくは怒りまでの閾値が上がってくるというか。

      はははは。はあ。

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