2011年10月12日水曜日

モラトリアムな夢

水の中は気持ちいいけどバランスがとれない。

誰かがドアの前に立っている。膝より少し長いスカート。
アパート2階の端から2番目のドア。
陽はお昼を少し過ぎた色で、ドアの前は日陰になっている。
この陽は、少しあせた、子供の頃に嗅いだにおいと同じだ。

懐かしい。懐かしくて胸が痛い。
今より時間がゆるやかで分刻みじゃなかった。
時間の扱い方と若さって関係があると思う。
強い既視感。
懐かしい...。痛い。かなしい。
陽の、土の匂いがする。
懐かしくて、きりきり痛い。

..はっと、我に返った風呂の中。
なに風呂の中でせつなくなってるんだか。


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確かに気持ちよくて居心地いい場所はバランスをとるのが難しい。
時間を贅沢に使った。その頃の特権だ。
確かに時間がよどんで流れていた頃ってあった。学生の頃だな。
その、一瞬の夢を鮮明に覚えていたのは、
今日の娘のセリフ、「時間ってほんとに無い」を聞いたからかもしれない。
語学塾を終えた娘と待ち合わせて家に帰り、しょぼい夜ごはんを食べた後、
宿題と、約束の数学を終わらせると確かにもう何もできない状態だ。(もう眠くてめっさ機嫌悪いし)

時間に沈んで過ごせる日っていうのも、いつかやってくるかもしれないさ。
思い返すと、贈り物みたいな猶予期間だった、母の場合。

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