2011年5月28日土曜日

古代ローマ人の24時間

テルマエ・ロマエ』を読むと、古代ローマ人ってどんな生活してたんだろうって思ってしまいます。
寝そべって吐きながら食べてたとか街は糞尿くさいとか(本当か?)、奴隷たちはどんな生活を?とか。


この本の著書はジャーナリスト。さまざまな資料を元に紀元115年のトラヤヌス帝治下のローマ帝国のある1日を再現するという内容で書かれている。上流階級人々の暮らし、祖霊の暮らし、ファッション、美容法、巫女の生活、公開処刑、夜の生活。生活する住居や公共設備の違いはあれ、ローマ人の生活は意外と私たちに近い(と思った)。人間ってそんなに変わんないのね、と思いながら読む。

個人的には食生活についてが興味深い。レシピも書かれている。ちなみに食事中のげっぷは高貴で文明的な行為とみなされている、放屁も許可されていたとか。またフランス料理はイタリア料理に太刀打ちできない、など書かれてありイタリア人の著者が母国を誇りに思う気持ちが伝わってくる。饗宴、性生活まで、カメラを回しながらの臨場感あふれるレポートという形式で一日を追ってゆく。

この時代の上流のローマ女性は、地位の向上があった。一連の戦いでローマの上流階層の男性の命が場われ、相続の問題から、このままでは富が独裁者に集中してしまうという不安を抱いた元老院が新たな法律を出したのだ。女性が個人的に遺産が相続できるようになったことで、経済力を手にいれ自立することが可能となった。離婚も婚姻関係も自由となる。

ただし、この状態が続きローマ人の男女の性行動は奔放になっていき、結婚が減り離婚が増え出生率が低下し、現在の西欧社会と驚くほど似ている。
(この状況が変化するのは三世紀半ば、蛮族からの襲撃を受けるようになり平和から、不安定な情勢と経済危機による夫婦の絆の復活、そしてキリスト教の世界観へとなっていくのだ。)






古代ローマ人の24時間---よみがえる帝都ローマの民衆生活













この本、400ページちょっとあるけど、面白いのでするする読める。
なのに、なぜか読んでいるとどうしても寝てしまう...から時間かかっちゃった。
次に読む本がたまってます。



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