2010年12月31日金曜日

ノルウェイの森 上下

買って2日で上下読み終わる。
映画を見て、何かもっと伝わってくるものがあるのではと思って読んだのだ。
一気に読める文章です。

40を過ぎた今では、病んでいる人たちとか、繊細な、とか、死と再生、生と死は対極にあるものでは無く..、などという言い回しによってもはや神経を逆撫でされるような気持ちにはならないのが残念。 ここに書いてある主人公たちの行動やら気持ちの持ちようが、十分あり得るのを知っているし、だから自分のいる場から違った場へと言葉によって移動させられることが無い。場の違いによるざわめく気持ちが得られないのだ。
今の私の関心が違うところにあるのだろう。
高校くらいに読んでいればな、と思う。
本は、いつ出会うかによってたぶん感じ方が全然違う。だから面白い。



 ノルウェイの森 上



ノルウェイの森 下












ビートルズの歌のタイトル、ノルウェイの森(Norwegian Wood)には「knowing she would」という説もあるんだよ、とGさんが教えてくれた。物語のシリアスな側面とともに俯瞰してみるとなんだか面白い。
そして全然ストーリーは違うのに、パトリック ジュースキントの「香水」のラストを思い出してしまった。
 
”そのうち、まずはおずおずと、つづいて大ぴらに顔を上げて見かわした。思わず笑みがこぼれた。笑い出さずにはいられない。一同、昂然と胸をはった。はじめて誰もが<愛>によって何ほどかのことをしたのである。”

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