2010年12月9日木曜日

専業主婦という選択は浪費なのか?

朝、会社についたら、まずはうんと濃いコーヒーを飲みたい。
でもって飲みながらメールチェック、余裕があるときはニュースチェック。
今日なんか久しぶりに2日続けて出張が無い反動からか、池田ブログまでチェックしてしまった。

12月8日の記事。「専業主婦という浪費」こんなトラップのようなタイトル、つい読んでしまうじゃないか。
 以下、一部抜粋。

Economist誌も指摘するように、日本の女性の労働参加率は先進国でもっとも低く、賃金格差は最大だ。この原因は、総合職の女性がいったん結婚退職すると、次に就労するときはパートしかないからだ。「ワーキングプア」と呼ばれる非正社員の大部分は、こうした主婦のパートである。

こうした硬直的な雇用慣行が、少子化の原因になっている。子供一人あたりの養育コストは1300万円程度だが、八代尚宏氏も指摘するように、最大のコストは出産退職の機会費用である。平均的な大卒女性が定年まで勤務した場合の生涯賃金は約2億7700万円だが、28歳で退職して子供を産んでから37歳でパートに出ると、生涯賃金は約5000万円。つまり子供のコストは2億4000万円にものぼり、子ども手当ではとても埋め合わせられない。

働いている自分が専業主婦について語るとき、なんとなく慎重になってしまうんです。
仕事と家事両方やって大変、てな言い方になっていないか、なんとなくいやらしく気にしてしまうんですな。

ま、それはおいといて。
専業主婦となると、もらえるはずだった賃金の損失を最大のコスト、と見ちゃうのか。
そんな単純な話ではないと思うのだけど(例えば、節約とか家事労働代とか保育園代とか感情労働とか、働いてるとつい時間をお金で買っちゃうとか、生活の質とかね、家族によってイロイロの差は大きい)、確かに子供養育コストに対してもらえるはずだった生涯賃金の額の違いは大きい。
子供一人当たりの養育費は実際は大きくばらつき、中学から私立に行く場合は2000万円~ですけどね、とほほ。それでも正社員として働き続けたほうが、コスト(だけ)的には有利なわけです。確かにいったん仕事をやめて、また正社員で働く女性ってあまり見たこと無いです。私の会社では皆無。転職ならばあるけれど。
お子さんがいて働いている女性自体が少ないですし。

難しいのかしら...と、はたと考える。
私は産休+育児休暇+短時間勤務で働いてきたけれど、機械系業種の場合、自然現象は変わらないのでツールの進歩に着いていけさえすれば問題は無いように思う。そしてこの分野では技術の進歩はそれほど早くない。(1年後の育休復帰後、「あ、ぜんぜん変わってないから。」ってボスに言われました。)
けれど問題は、いったん数年スパンで仕事(技術)を離れるとアグレッシブな気持ちが薄れるというか、課題(設計問題を解くこと)に対して執着が薄れるというか、「できてないじゃん、私」的なメンタル面での仕事と生活とのバランスの取り方が難しくなるかとも思う。でも逆にうまくバランスをとれば生活にメリハリが出て良いように転んだりもする。(と思う。)

そんな女性を開発コスト(時間)として考える時、プロジェクト側としては”リスク”として扱わざるを得ないのだそうだ。


個人的に、子供ができても長く働こうと思う女性は、産後復帰後は仕事に対して一定の執着・密度で働いたらどうかと思っている(それが可能な職種や部門を狙う)。がんばりすぎない。そうすれば開発コストとして会社側も扱いやすいし、自分としても生活の見積もりが立てやすい。


そう。だから、私は今日も早く仕事を切り上げて帰る。
後に続く女性が「あんな人でも仕事続けてるし、私でもできるかも!」と思ってもらえたらいいのだ。
(結局のところ、これが言いたかったのだ。)


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