2010年11月5日金曜日

100万回生きたねこ

佐野洋子さんが亡くなられた。乳がんだったそうだ。
佐野さんの「100万回生きたねこ」は、今でも多くの人に愛されている。私もその一人だ。
大学の頃、趣味で児童文学の授業も取っていて(←暇人)レポートの題材にもしたことがあるくらい。


私は物事の側面を即物的な切り口で眺めるのも好きなのだけど、
でも結局、生き物って、形質や文化(ミーム)をつなげていくことが本質かとも思うし、
その原動力やエネルギーって、ある衝動、それは”愛”と呼ばれているものなのかもしれないと思うのだ。
つなげていくために人間が都合よく作り上げた概念と言ってしまえばそれまでなんだけど。
仮想概念を作りあげてしまうところが人間の人間たるところなのかもしれないな、とも。

うちには、娘が一人いて、今では性に関する情報も好むと好まざるにかかわらず入ってくるから、
その前に男女のことや生殖についても話をきちんとしておこうと考えているのだけれど、
そこのところは恥ずかしがらずにちゃんと伝えたいと思うんです。
結局は、愛と呼ばれるものの総体っていうやつを大事にしたい。
(瞬間でも)好きな人の遺伝子(形質だけでなく、思想というカタチででも)と一緒に
次の世代につなげていけることってなんかスゴイことじゃないですか。
そこんところを大事にしたいと母は思う、って。

「100万回生きたねこ」は、アイデンティティとか愛情とかそんなことを話しながら
娘に小学低学年の頃プレゼントしたこともあり、かつ佐野さんの書く絵本は大好きだったので
亡くなられたニュースを読んだ時(仕事中)、思考停止してしまった。
(娘もこのニュースを聞いて涙が出そうになったと言っていた。)
おれはねこだぜ」(鯖とねこがシュール)、「おじさんのかさ」(愛らしいおじさん)もとても好きです。


合掌。



100万回生きたねこ

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