2010年9月15日水曜日

ちくわトポロジー

たしか、中学受験用の理科の問題集だったか、受験問題だったかに、
”人間の体に一番近いのは次のうちのどれですか?”
というのがあって、選択肢は忘れたけど、答えは”ちくわ”だった。
その時、なかなか小洒落た問題だなと、思ったものだが。

その後、福岡伸一の「できそこないの男たち」でも同じことを読んだのだった。

口、食道、胃、小腸、大腸、肛門と連なるのは、身体の中心を突き抜ける中空 穴である。空間的には外部とつながっている。私たちが食べたものは、口から り胃や腸に達するが、この時点ではまだ本当の意味では、食物は身体の『内部』に入ったわけではない。外部である消化管内で消化され、低分子化された栄 素が消化管壁を透過して体内の血液中に入ったとき、初めて食べ物は身体の 『内部』、すなわちチクワの身の部分に入ったことになる。
(福岡伸一「できそこないの男たち」より)


..要は、ちくわのトポロジーをなんとなく実感してしまったのだ、健康診断日に。
健康診断。年に一度、なんとなく気が重い日である。
バリウムを飲んで胃の壁面にバリウムを擦り付けて撮影し、
婦人科検診やらマンモグラフィもやったのだが、
自分の体って、有機構造物でモノ的な部分を改めて感じてしまう。
膜の中で協調して動いてるけど、なんか危ういよなあ..。

あと40年くらいはなんとかバランスを保って働いておくれ。

■■■
ところで。
その検診の待ち時間に置いてあった雑誌AERAをぱらぱらめくっていたら、
中高一貫校に「写メの壁」みたいなタイトルを見つけ、ふむふむと読む。
なんでも、女の子に最も興味を持つ高校あたりで、男子校ばかりだった彼らは
大学に入っても女の子と付き合うのが面倒(メールとか電話が面倒らしい)になってしまうらしい。
(違う生物だと分かるまでに時間がかかるんだろうなあ。)
それにヴァーチャル女の子で事足りたりするので、そのまま女の子に興味をもてなくなってしまう、
そんな草食系男子の大半が中高一貫の男子校出身者だった、みたいなことが書いてあった。
彼らに自分の子供は中高一貫の男子校に入れたいかと質問すると、
「通わせたい」という答えは無かったとかいう記事。

ふーん、そんなもんなのか。
おや、中高一貫の女子はどんなんだろうなあ...。



会社のお昼休み。
隣にいたTさんに「Tさんは高校は男子校?」と聞いてみたら、
「共学ですよ」とのこと。

読んだ記事のことを話したら、
「確かに中学くらいでは照れちゃうけど
高校になると普通に女の子と違和感無くしゃべってましたね、
友達づきあいも普通にできてましたよ。
でも僕の場合、大人になってからのほうが女の子苦手になりましたね~。
結構今とか、苦手ですよ、女の子としゃべるの。」


・・・・・
む。む?
確か、昨日は新幹線で2時間半ご一緒でしたわねえ、Tさん。
普通によどみなくしゃべってましたわよ。
つまりは、私は”女の子”じゃないという.....。



2 件のコメント:

  1. ちくわねぇ~
    確かに、ちくわの穴の中は「外」だけれども、そこがどういう状態かってのは、けっこうちくわの「み」の部分の健康状態にかかわってくるわけよね。

    それに、自分のさじ加減でどうこうできるのは、あらかたその「外」の部分であったりするんだから…
    まぁ、できる範囲で協力するから、あと40年くらいがんばってくれたまえ、ちくわくん。

    > 普通によどみなくしゃべってましたわよ。
    あ、同じようなことがありました~

    そしたら慌てて、「アンダンテさんは、特別ですよ。スペシャル。」って言い訳してましたです。なんのこっちゃ。

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  2. アンダンテさま

    穴の中(笑)、なかなか外から見えないですからねえ。
    奇跡のバランスで成り立ってる自分の体ってすごいな、と思います。
    なんとかだましながら長く使いたい!

    中高一貫女子校の女子の場合、男子校の男子よりコミュニケーション力ありそうですよね。
    興味深いです。

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